17日から始まったニューCD『雨の日も晴れの日も風の日も』のレコーディングですが、22日をもって、無事、終了いたしました。毎回、ソロギターのレコーディングとなると、ライヴとは違う緊張感で、何とも落ち着かない時間を過ごすのですが、今回も、そんな感じで進行していきました(笑)。あと、いつもながら「うまく弾けず、録り残す曲があったらどうしよう・・・」という一抹の不安もよぎったりしていました。
改めて思うのは、短い曲でも、最初から最後まで粒を揃えて弾くのは難しい・・・ということ。弦への爪の当たり方、ピッキングの強さなど、やはり揃えるのは難しいですね。しかも、たったギター1本ですから、ノイズにも気を使います。例えば、身体と椅子が擦れる音、ギターを動かすときに出る音、弦と指が擦れる音、足でリズムを取る音、呼吸(鼻息)の音などなど。ので、バラードなどの静かな作品では、ほぼ呼吸を止める部分も出てきます(笑)。
もう1つ、今回も感じましたが、やはり、ソロギター録音で一番大切なのは「集中力」だということ。演奏する時も、プレイバックを聴くときも、極度に研ぎ澄まされた感覚を持続しますので、正直なところ、かなり疲れます。ですから、僕の場合は「一日に3曲録音」が限界。しかも、時間をかければ良いとうものではなく、「止め時」を心得ておく必要もあるんですよね。演奏回数を重ねる度に新鮮さが消えていくのはもちろんのこと、細かいところばかりに気が行ってしまうようになって、「木を見て森を見ていない」状態に陥ってしまいます。だから、僕の場合は「もう、これ以上やっても良くならないかな・・・」と直感した瞬間にスパッと止めてしまいます。よって、ニューCDの各収録曲は、良くも悪くも「録音時(その日、その時)のベストテイク」となっています。
あと、今回は、いつもの「半音下げ」のチューニングではなく、通常の基本チューニング(A=440)で全曲録り終えました。握力が弱い上、ライヴでの半音下げチューニングに慣れきっていますので辛かったですが、音優先で頑張りました。その成果は、きっと聴いていただければ伝わるかな、と、手前ミソながら思っております。
さて、つかの間ですが、録音が無事に終了したこと、14曲弾き切れたことを含め、達成感に浸りたいと思います。末尾になりましたが、今回もMusic Well Studio(大阪・吹田)の戸田さんにお世話になりました。ソロとは言え、作業はチームワークです。彼の協力なしでは、気分よく録り終えることはできませんでした。ここに、改めて感謝いたします。
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