オリンピックを前に、今、競泳用の水着が選手間、関係者間で問題になっています。要は、イギリスのS社のものを着るのか、すでに契約している日本製のものにするのかということなのですが、僕が「?」と思うのは、大阪の中小企業が開発した、S社を上回るのではと言われている“たこ焼きラバー”という新素材の水着を試すメダル級の選手が皆無だったこと。まぁ、僕はいちギタリストなので、その業界の掟とか細かい事情は知りませんが、日本のスポーツ関連の大企業も全面的に使用しなかったという事実には、何か裏でもあるのでは(?)と勘ぐりたくなりましたねぇ。この中小企業の社長さんは、日本の水泳界のために、無償で(しかも、会社名も使う必要なし〔売名行為ではない〕とまで言っておられました)全面的に技術提供する、と懐の深いところを示されていたのにも関わらず・・・大企業(強者)の高いプライドゆえ門戸が開けないのか、それとも、いち地方の中小企業(弱者)ゆえ相手にされないのか、根底に潜む理由は分かりませんが、僕はこの中小企業の社長さんの純粋かつ協力的な態度は尊敬に値すると思いますし、応援したい気持ちになりました。
僕は、この件を考えるにつけ、自分の現在の境遇によく似てるなぁ、と思わずにはいられませんでした(笑)。たった一人だけの“自営業”というだけでも心細い感じは十分ですが、加えて、「ソロギター」という認知度の低い音楽ジャンルでもがいているわけですから、これこそ弱者の代表という感じですかね(笑)。ましてや、自分の政治力なんてあったもんじゃないし、メディア(強者)は全くと言っていいほどソロギタリスト(弱者)に興味を示しません。取り上げるという発想すらないのではと思ってしまいます。世の中には、現に、影に隠れた素晴らしいミュージシャンが沢山いますし、テレビやメディアでスポットライトを浴びているアーティストだけが日本の音楽ではない、ということを声高に叫んでみても、むなしく響いてしまう・・・これも現実なのでしょうか。
以前、僕のギターヒーローであるジョー・パスの曲を「耳コピ」した時に、あまりの難しさに「俺は、象を刺そうとする蚊か!?」みたいな気分になったのを鮮烈に覚えていますが、今の僕の心境も同じかな。でも、象(強者)だって、蚊(弱者)に注意を払わずにはいられない時だってあると思うけどなぁ・・・そう、数多くのサポーター(仲間)が集まれば!
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