今回は、様々な思いや感情が揺れ動く中でのライヴでした。メンバーはもちろんのこと、ご来場くださった皆様も、きっと同じ感覚だったことでしょう。キンちゃんから電話でチンペイさんの訃報を耳にしたとき、一瞬、時が止まった感じで、どう反応してよいものか、ただただ絶句するばかりでした。話し終えた後、谷村氏と50年以上の付き合いのキンちゃんやべーやんの心中を想像した時に、ただただ泣けてきた・・・僕自身、古い話しですが、とくに1980年代後半から3年半ほど、谷村氏には凄くお世話になりましたし。
で、今回のミニツアー前にキンちゃんと何度も話しましたが、「今回に限っては、いきなり曲で始まるのって不自然だから、僕が最初に少し訃報に関してしゃべるね」ということに。僕からお願いしたことは、「オープニングですし、あまり暗くならない程度でお願いします」でした。その返答は、「ん、大丈夫。そっちの方向には行かないから」・・・が、開演後、話し出して5秒で涙腺崩壊。当然、会場からはすすり泣く声が。メンバーも涙をこらえるのに必死。と言うのは、泣いてしまうと声に影響が出るだけでなく、最後まで歌えるかどうかも分からなくなるから、その時だけは必死になって感情を消していました・・・「泣いたらあかん、泣いたら」と。直後のキンちゃんのひと言、「楽しくやるのも谷村への供養になるから、ここからは盛り上がってこうよ」にステージも客席も心が軽くなってスタートが切れたのでした。そこからは「いつものHUKUROH」色に(笑顔)。
今回は、他に、お客様には見えないところでハプニングが(笑)。滝ちゃんメインで!まずは、二日目の南浦和「宮内家」に意気揚々と入ってきたのはいいけど、バッグの中をゴソゴソしながら「「スミちゃん、歌詞カード全部、家に忘れてきた!」のひと言。これって、僕に例えると、ギターを忘れてきたのと同じくらいのインパクトがあると思うなぁ(笑)。ですが、僕の歌詞カードをコピーしたり、足りないところは手書きしたりで、何とかサウンドチェックへ。で、もう1つ。なぜか髪型がキマらなかったようで、帽子をかぶってステージに登場した滝ちゃんですが、僕の位置(下手)からは、彼のシャツと帽子のコンビネーションがどう見ても「フーテンの寅さん」にしか見えなかった!(笑)。加えて加えてもう1つ、昨日の大阪・高槻での最終日。またまた滝ちゃんがやってくれました。メンバー、修学旅行気分を楽しみつつ新幹線で京都へ向かったまではよかったのですが、目的地の京都駅のプラットホームで滝ちゃんが見当たらない! で、キンちゃんに聞いたら「僕の席の6つくらい前に座ってたけど」との返事。でも、いない(笑)。電話したら、新大阪まで行ったらしい(笑)。つまり、寝過ごし。でも、岡山とか広島とか博多じゃなくてよかった!メンバーの3人は車で高槻の会場へ向かったのですが、到着して荷物を降ろしつつ、何気に高槻駅の方向に目をやると、コロコロ・スーツケースを押しつつ、こちらに歩いてくる滝ちゃんの姿が。当然、皆で拍手!この、最後につじつまが合う滝ちゃん、ある意味「もってる」なぁ、と妙に感心したり。
じつは、僕にもちょっとあった・・・昨日、何年ぶりかに演奏中に弦が切れました。1弦でしたが、他の弦のじゃまになるので、引っこ抜いたら同時にブリッジピンまで飛んでしまう羽目に。で、休憩時間に探してもらい、事なきを得ました。あと1つは、JRのチケットをなくしたこと。すべてのポケットを5回くらい確認したけど行方不明・・・歳をとるって、こういうことかいな、難儀やわ~(笑)。
最後になりますが、HUKUROHの最新オリジナル曲で『ボクらの世界は沢山のアイで出来ている』というのがあります。今回の短い旅は、まさに、その歌詞の通り「♪支えアイ、悲しみアイ、喜びアイ、愛しアイ」的なものとなりました。重ね重ね、ご来場くださった皆様、ありがとうございました!結果、少しでも心が軽くなっていれば嬉しいです。また近いうちにどこかの地へ飛来しますから、その時は、またよろしくお願いしますね。 😃
★HUKUROHメンバー:矢沢透、滝ともはる、住出勝則、堺敦生。
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