今回は、レコーディングに入る前に3日連続でライヴもあったりして、体力的にかなり疲れましたが、録音作業はスムースに進行して、“ええ感じ”で終了しました! 当初は、13曲(オリジナル12曲+カバー1曲)の予定だったのですが、急遽、2曲のカバー(蘇州夜曲&悲しい色やね)を追加することになり、全部で15曲の収録となりました。毎回、1曲くらいは時間がかかってしまって苦労する作品が出てくるのですが、今回はそれもなく、リラックスした環境(+すごくいい音!)で録り終えることができました。あ~、神様に感謝!
そして、今回はいつもライヴで使っているギターを封印して、5本の個性の違うギターを弾きました。その中にはナイロン弦のギターもあったりして(2曲で使用)、弾き手にとっては、テンションの違いやネック幅などの違いがあって指が慣れるまで少々時間がかかりましたが、貴重な経験となりました。各ギターの音の違いも顕著で(どれが良いとか悪いとかではなく)、楽曲に応じてどのギターにするのかの選択も面白かったです。演奏者として、各ギターの個性、特性をうまく引き出せていることを祈るのみです・・・。
次に、僕の録音のやり方を説明しておきますと、録音する曲を最初にテンポなど確認しつつ半分くらい弾いて、リズムに乗ってきたなと感じたところで「じゃ、録りましょうか」とエンジニアの方に声をかけてスタートするパターンがほとんどです。テーク(録音回数)のほうは、だいたい各曲とも「3回」くらいが限度です。で、その中で「いけたな」と感じるテークがあれば、もう1回くらい“気楽&自由な感じ”の演奏で録音してみます。集中力が持つのはこれくらいが限度ですので、この先のテークはロクなものになりません。最悪のパターンは、「あ~でもない、こ~でもない」と考えながら弾くことです。これまでの経験から、この状態でのいい録音はまずムリですので、そうなったら、その日はもう止めたほうが得策ですね。今回は、幸い、その手のハマる状況には落ち込まなかったので、正直、ホッとしています(笑)。レコーディングに関して、これまで何度も言っていますが、だから「やめ時」―これ以上弾いても良くならないと悟るタイミング―を知ることが大切なんですよね。ある意味、自分との戦いなんです。
最後になりましたが、今回お世話になったKIM STUDIOの伊藤圭一さん、青柳さん、そして版元のドルフィンギターズの武田さん、スタッフの皆さまにお礼を言わせていただきます。ありがとうございました! お陰さまで、満足のいく上がりとなりました。あとは、このニューCD(仮題:BACK TO BASICS)を聴いてくださる皆さまの顔や心に「笑顔」が浮ぶことを願うだけです・・・発売予定は、今のところ4月末~5月上旬です。お楽しみに!
【使用ギター】
●JACK SPIRA
●KEYSTONE
●SUGI CRAFT Nougat
●ZUCQ Giulietta
●KRONBAUER
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