「プロ」とは?

僕は、常に「プロの仕事がしたい」と思っています。また、そう心がけています。どんな職業であれ、「プロ」と呼ばれる人はたくさんいるわけですが、プロのなかでも自ずとレベルは分かれていきます。よって、プロなんだけど“アマチュア”的な人がいることも確か、ということになります。

ギタリストに限って言うと、技術的には、プロは「上手くて当たり前」からスタートです。それ以前に、表現がどうのこうのという話しではありません。まず、技術ありき、です。次に、その技術をひとつの方法として利用しつつ、感情移入・表現の段階だと思うんです。でないと、表現方法の幅が極端に狭くなってしまいます。そして、最終的には、音数が少なくて済んで(納得させられる)、指の速さとかテクニックに頼る必要がなく、それを超越した音色で勝負できる、という域。しかも、すべて個性的でなくてはなりません。よって、技術的にすぐれていても、「○○みたい」と、誰かに似ていると言われている間は勝負にならない、ということですね。

ワン・アンド・オンリー ― 目指すところは、ここです。技術、表現とも、この域を目標にしたいものです。

最後に、僕の「プロ」の定義(心がまえ)です ― プロとは、与えられた条件・状況のなか、文句を言わずに、それを最大限に活用でき(自分のモノにできる)、お客さまの期待に十二分に応えられる人。また、本番までのプロセス(練習量や苦労)を口にせず、サラッと自分を表現できる人 ― のことです。また、人間的には謙虚でなければなりません。逆に、偉そうに振舞っている間は、大したことがないと言えるかもしれませんね。

僕は、そんなプレーヤー(+アーティスト)になりたいと思います。