また、ひとり・・・

また、ひとり、偉大なギタリスト(+俳優)がこの世を去ってしまいました。その名は、ジェリー・リード。享年71歳。チェット・アトキンスと双璧をなし、世界中の数多くのミュージシャンに影響を与えた、まさに巨人でした。来る10月に来日するトミー・エマニュエルも彼の大ファンであることは知られていますし、日本では徳武弘文(Dr. K)さんも多大な影響を受けておられます。

僕が初めてジェリー・リードの音楽を知ったのは、もう20数年前のこと。アメリカの友人を訪ねてサンフランシスコへ遊びに行ったとき、たまたま彼がジェリー・リードの曲(タイトルは忘れた)を弾いていて、カントリーのようなジャズのような、とにかく「アコースティック・ギターならでは」という曲調に、思わず、「それ、誰の曲?」と興奮して質問したのがきっかけでした。とは言え、それからジェリー・リードの音楽を聴き込んだというわけではないのですが、以後、様々なソロ・ギタリストのCDを聴くなかで、ちょくちょく彼の作品をカバーしているアーティストに出会い、間接的にジェリー・リードの音楽に触れることができた、ということかな。彼の音楽をひとことで説明すると、カントリーなんでしょうが、とにかくオシャレなんですよね。コードの使い方やメロディーのもって行き方が。ギターを弾いている人なら、「耳コピしてみたい。弾いてみたい!」と思わずにはいられない感じ、と言えば分かってもらえるかな。でも、かなりピッキングは難しいですが・・・

ところで、訃報にふれる度に考えます。自分は、あと何年生きられて、いつまでギターを弾いていられるのか、と。まぁ、究極的には、今日がなければ明日はないわけで、「今」を悔いのないようにしっかりと生きていくしかないのですが、限りある時間のことを思えば、実際に年齢のことも気になりますし、自分のことはもちろんのこと、日本(+世界)のソロギター界の行く末がすごく気になります・・・

合掌。