カナダ・ツアーへ向けての練習の過程で、改めて思いました―ギターは右手(弾き手)で決まると。僕のライブに来られる人たちは、よく僕が「本番は練習よりガク~ンと演奏の質が落ちる」と口にするのをご存知だと思いますが、逆に、練習のときは完全に緊張感から開放されているせいか、うまい具合に力がぬけて、自分で言うのもなんですが、けっこう“いけてる”んですよね(笑)。ので、ライブで冗談まじりに言うように、練習をのぞき見してもらうのが一番なんですが、まぁ、そういうわけにはいかないので、日夜、練習と本番のギャップを埋めようと努力しているわけです。
さて、なにが難しいかと言うと、とくに右手(左手もそうですが)の指の一本一本をバラバラにきちんとコントロールできるかどうかという点ですね。ライブでは緊張感(とくに「見られている」ということへのプレッシャー!)などで、どうしても力んでしまうので、筋肉が硬くなったような状態になるんですよね。よって、各指のコントロールがしにくくなる、という筋書き。ましてや、トミー・エマニュエルのように、あるときはサムピックを使ったり、普通のピックを使ったりという使い分けにはかなりの技術(+慣れ)が必要となりますねぇ。僕には到底できないことです。なぜなら、親指から弦までの数ミリの距離感が異なるだけで、弦に対するアタック感とかが全く違うからです。とにかく違和感があるんですよね。例えば、アンコールだけとかならできるかもしれませんが、本編のライブの中で使い分けることは厳しいと言わざるを得ませんねぇ。
ギター・ライブへ来られる人たちは、おそらくプレーヤーの左手しか注目していないのではないでしょうか。思うに、左手に関しては真面目に練習さえすれば、かなりのスピードで弾けるようになると思いますが、こと右手となると、そのプーヤーの実力と直結する“センス”の部分も鍵となってきますので、一筋縄ではいかないところがあります。今後は、そんな隠れた部分にも注目していただいて、ライブを楽しんでいただければと思います。
ちなみに、カナダ・ツアーの曲目は決まりました。あとは精度を上げていくのみです!
では、今日はこの辺で。
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